認定薬剤師と専門薬剤師の資格でキャリアアップ!薬剤師の専門性を高める資格と種類|私大薬学部・薬科大学―データリスト

薬剤師の専門性をさらに高める、将来のキャリアアップのための資格を知ろう!

薬剤師の資格の種類(認定薬剤師と専門薬剤師)

薬剤師としてステップアップするには…

みなさんは薬剤師になった後のことを考えていますでしょうか。「薬剤師の仕事は安定しているから心配ない」と思っている方、ちょっとお待ちください。確かに医療業界で働くとなれば、薬剤師はそう簡単になくなる職業ではありませんが、働く場所や環境だったり、ご自身の能力次第では、業界の相場の年収を得ることは難しくなることもあるのではないでしょうか。そうなる前にご自身の5年~10年後を考え、今からキャリアを積んでステップアップを図っておいた方が良いと思うのです。

そこで、当サイトでは薬剤師になった後でも、ステップアップのために役立つ資格をご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

必要とされる認定薬剤師と専門薬剤師

ここでご紹介する資格は2つ、認定薬剤師と専門薬剤師です。

薬剤師が専門性の高い業務を『質を保って行うために専門分野の医療知識を持っている』ことを証明する資格。薬剤師の国家資格は永久に有効ですが、認定薬剤師と専門薬剤師は一定期間経つと更新が必要となります。

認定薬剤師

現在、医学や薬学は年々高度になり、より専門的になっています。医師や看護師の負担を減らすため、薬剤師にも今まで以上に、特定の医療分野に関してより高度な技量と知識、豊富な経験が求められるようになりました。そのスキルを十分に備えているかの判断する材料として認定制度を設けられたのです。

研修をある一定期間受け、場合によっては試験を受けます。有効期限付きで認定薬剤師として証明され、数年ごとに更新も必要。

専門薬剤師

全部の資格ではありませんが、専門薬剤師は認定薬剤師を取得後にステップアップする資格だと思ってください。他の薬剤師への指導はもちろん、研究業績が認められ、さらに試験に合格することで専門薬剤師として認定されます。

この2つの資格は認定する団体によって異なります。

もともとは複数の薬学系大学や学会、団体などが個別に認定を行っていたのですが、2004年に研究認定制度の評価・認証を行う機関として"薬剤師認定制度認証機構"が設立され、薬剤師認定制度として確立されたという経緯があります。その後の2008年には"日本学術会議薬学委員会専門薬剤師分科会"によって専門薬剤師の認定が始まりました。

資格を取得するメリット

では、2つの資格を取得すると、どんなメリットがあるのでしょうか。理由は2つ考えられます。

薬学の専門家としてステップアップできる

薬剤師となった後も薬学のスペシャリストとして、キャリアアップはもちろん、自身のモチベーションUP、社会貢献につながることが大きいですね。ただ現場で仕事をする意識より、資格取得を目指すことで学ぶ意欲が向上しますし、専門的な知識が増えれば周りからの信頼にもつながります。

また、ご存知の方も多いと思いますが、薬剤師になったことで得られる資格、薬学部を卒業して得られる資格などもあります。すべての資格が無償で得られるわけではありませんが、薬剤師であることで"取得したい資格の受験や実務経験などが考慮される"、ということです。詳しく知りたい方は『薬剤師になれば卒業後に得られる資格の種類』をご覧ください。

収入がアップする可能性がある

働く企業にもよりますが、"資格手当"や"賞与時特別手当"として支給されるケースがあります。通常の薬剤師が得る年収よりは間違いなく年収UPは望めそうですね。さらに、専門的な資格を持つことで上司の評価や同僚からの信頼度も高くなれば、大きな仕事を任され、成功すれば臨時収入が入る、なんてことも考えられます。

認定薬剤師と専門薬剤師になるために

認定薬剤師になるためには研修や試験を受けなければなりません。最長4年以内に40単位以上取得(毎年5単位以上)する必要があります。仕事をしながらの取得となると、時間に余裕持てないことも考えられますので、就活・転職をする時から『資格取得を推奨・支援してくれる職場』を探すことをおすすめします。
なお、資格を取得した後も、3年で30単位以上取得しなければいけないことも頭に入れておいてください。

下記、認定薬剤師になるまでのルートになります。

認定薬剤師になるためのルート

認定薬剤師の資格の種類

人気がある資格を3つご紹介しておきましょう。

  1. 病院で働く人におすすめの資格
    救急認定薬剤師
    救急医療は、救急医療に関する薬物治療の知識はもちろん、チーム医療で連携するための知識・スキルが必要です。そのため、日常の現場や災害時の現場でも役立てることのできる高い技術が身につけられます。
    ※2010年に作られた資格。2008年の診療報酬改定で救急医療に関する薬剤師が増加がきっかけ。
  2. 薬局で働く人におすすめの資格
    研修認定薬剤師
    日本で一番取得されている資格で、薬学全般的な知識を得ることができます。かかりつけ薬剤師にとっての条件資格。患者による薬剤師の選択を助け、患者に信頼と安心を与えてください。
  3. 企業で働く人におすすめの資格
    精神科薬物療法認定薬剤師
    現代はストレス社会。精神科領域は需要が増え、さまざまな症状にあった薬剤情報の提供が求められています。精神科薬物療法認定薬剤師が貢献できることは、向精神薬の薬理作用や高度な薬物療法の知識で精神疾患をもつ患者を助けることです。

専門薬剤師の資格の種類

人気がある資格を3つご紹介しておきましょう。病院で働く方、女性薬剤師におすすめの資格となります。

  1. がん専門薬剤師
    がんの治療に関して、患者に合った薬の知識の提供、副作用への対策、痛みを和らげる対策などを行います。
  2. 感染制御専門薬剤師
    感染制御(※)に関して深い知識と高度な技術があること。レベルの高い感染制御活動を実施し、他の薬剤師への指導、研究活動も行います。
    ※医療施設内の感染症の発症を予防すること
  3. 妊婦・授乳婦専門薬剤師
    認定薬剤師の資格「妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師」を持っている方で、他の薬剤師への指導、研究活動も行います。妊婦・授乳婦に対する薬物療法の知識・技術、妊婦への心のケアも必要になります。

以上が代表的な資格、当サイトがおすすめする資格になります。

いかがでしたでしょうか。上記以外にも資格はたくさんありますので、ご自身がキャリアップとして必要であれば探してみましょう。

誰でもそうですが、知識とスキルをそのままにしておくとさび付いてしまうものです。特に医療業界は医療に関する情報や技術が毎年進化し、医学や薬学が高度になり、かつ専門化していますので、その知識やスキルを更新すること、技術を身につけることを続けなければ、薬剤師として生き残るのは難しいでしょう。ステップアップは必須ではありませんが、薬剤師として第一線で活躍したいのであれば、学生もしくは社会人1~2年の頃から、認定薬剤師や専門薬剤師の資格取得を考えた方が人生設計もしやすいでしょう。

管理人は現役の薬剤師

当サイトの管理人

薬学部を卒業後、薬剤師として5年間働くが職場に馴染めず、体調を崩して退職。約1年間の自宅療養の後、薬剤師として復帰。自分と同じように薬剤師復帰を目指す人や、薬剤師になりたい学生・受験生を応援するべく情報を提供してます!

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