私大薬学部・薬科大学―データリスト|薬学部の就職・進路先をご紹介

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薬学部の学生が感じる薬学部ならではの就職先

薬学部出身の就職先と聞いて、あなたはどんなイメージを思い描きますか?『調剤薬局』、『病院』、『製薬会社』などを思い浮かべる人が多いと思います。管理人である私も最初はそうでした。

実際、学生に卒業後の進路先を聞いてみると、回答者の4割は「調剤薬局か病院です」と答えてくれました。進学や他業種に視野を広げる人もいましたが、大体は世間のイメージと変わらないように思います。

そこで当サイトでは、在学生やこれから薬学部を目指す受験生のために、薬学部出身者の就職先や職種などを調べてみました。確かに、冒頭でお伝えした進路先もありましたが、実は薬学部の進路は幅広いことが分かりました。自分に合った会社をすぐに見つけることは難しいですが、4年~6年の長い月日をかけて学んだ薬学の知識を活かすためにも、しっかりと情報収集をしておきましょう。

薬剤師の資格で活躍できる就職先

調剤薬局
薬学部の就職先と言えば調剤薬局 薬剤師の職場でイメージが大きい調剤薬局。調剤・ドラッグ併設型・大型小売店など種類や規模はさまざまで、求人の数が多いと言われるだけあって就職先も実に豊富。ご自身にマッチした場所を選べることも大きなメリットになるでしょう。
仕事は、医師からの処方箋に従って薬を調合し、患者さんに服用の指導・リスクの確認などをすることですね(規模によって仕事量は変動します)。薬の副作用についても、患者さんの体質や病歴はもちろん、他の薬との服用歴などをしっかり把握しなければなりません。また、地域によっては高齢者の生活指導をするケースもありますので、コミュニケーション能力は必要不可欠でしょう。
病院・医療施設
薬学部の就職先におすすめは病院 病院で働くメリットは、治療全体を把握できるため、調合している薬が何の役に立っているのかが分かることですね。病気に関する治療法や薬(新薬)など、現場で直接触れられる機会が多いもの特徴。仕事は、医師が出した処方箋をもとに正確に薬を調合しなければならないため、薬剤師の存在は医療現場では欠かせません。病院・医療施設も薬剤師のイメージが大きく、学生の志望先として人気が高いです。
ですが、働く時間(夜勤など)や仕事量などは覚悟した方がよいでしょう。病院の規模によっては時間外労働もあると思いますし、医師と比べれば地位も低いなどの多少のデメリットはあります。それでも、病院の薬剤師は他の職場以上に知識をフル活用して業務に取りかかれるため、その分やりがいは大きいです。
製薬会社
薬学部の就職で人気が高い製薬会社の研究・開発職 当サイトで調査した私立系薬学部大学でも就職先が上位にくる製薬会社。人気がもっとも高い就職先といっても過言ではありません。薬を作るメーカーとして、研究職(新しい薬を研究する)と開発職(新薬の確認作業を行う)の2つは、花形として人気が高い職種なのです。
ただし、製薬会社でこの2つの職種は好景気・不景気は関係なく、どんな年であろうと毎年高競争率の激戦。採用のポストが少ない上に、応募する学生の数は毎年多いからです。各大学によって就活のパイプ・数などで確かな情報を得ることはできないため、ここでは詳しくは触れませんが、「研究が好き=研究職になる」では採用は難しいと思ってください。
ドラッグストア
ここ数年で人気上昇中!薬学部の就職先にドラッグストア ドラッグストアの薬剤師は、調剤薬局や病院と比べると比較的給料が高い点が魅力でしょう。店舗数では調剤薬局に次いで2番目に多く、2009年に薬事法が改正されて新規参入しやすくなったので、店舗数は今後も増えていくでしょう。大手なら全国に展開していますのでご自身に合った就職先を探せますね。
ただ仕事は薬剤師の他に、レジ打ちや商品の陳列(店舗による)などの雑務、お客さまから健康の相談・指導などを受け持つケースもあるため、薬に関する知識を深めることはできないと考えてください。調剤の仕事をメインにするのであれば、調剤薬局とドラッグストアが併設いている店舗(特に大手)を選んだ方がよいでしょう。
化粧品会社
薬学部の就職先で競争率が高い化粧品会社 近年の美意識の向上で各企業がお客さまの要望に応えようと、美容に関する新商品開発や販売に力を入れている化粧品業界は、人気がある就職先の1つ。営業やマーケティング部門でさえも競争率も高いです。
主に成分や安全性の研究、品質の管理など。見た目を美しく見せる化粧品だけではなく、エイジングケアや肌トラブルのない成分の開発なども関わります。企業によっては、サプリメントなどの研究・開発もあるため、医者など他の専門家の人たちとチームを組み、化粧品を開発することもあります。
ただし、研究・開発職も人気があり、好待遇・やりがいなどで辞める人も少ないため、採用となれば狭き門です。ある大手企業では修士卒が最低条件ということも。企業が求める知識・スキルが限られている点から一般の求人誌・サイトの掲載は少ないそうです。

薬剤師の資格がなくても活躍できる就職先

営業・総合職など(例:製薬会社)
製薬会社の営業・総合職は資格がなくても自分次第で活躍できる 薬剤師などの資格がない方でも製薬会社で働ける道はあります。その会社の強みとなる製品に関する情報を名医療機関に提供するMR(※1)、情報収集に従事するDI(※2)などがあり、どの業務に就く場合でも専門的な薬学の知識が求められます。薬学部で学んだしっかりとした知識と能力があれば就職先は困らないでしょう。特に海外の製薬会社の場合、日本にはない難病治療に貢献できたり、新しいやり方の新薬開発に関わることができるかもしれません。このように、薬剤師としてのスキルを高めるには貴重な経験を積むことができます。
※1)MR(メディカル・リプレゼンタティブ)は医薬品業界の営業職、2)DI(ドラッグ・インフォメーション)は医薬品情報に関する総合職
公務員
薬学部で意外な就職先の公務員は狙い目!? 実は公務員としてのキャリアもスタートできることをご存知でしたか?学校で教える保健や理科の先生です。
薬学に関する知識はもちろん、学生・生徒たちとの触れ合い(コミュニケーション)が重要となります。また、大学以外が勤務先となりますが、学校薬剤師という仕事もあるんです。仕事は、理科室の薬品管理、プールの安全性調査、飲料水の点検など、地味に思うかもしれませんが、学生・生徒が安心・安全に過ごすために欠かせない存在。
今回紹介した職種は薬学の知識に加え、人との会話・対応力が必要となりますので、人と関わりたいと思う方であれば、一度考えてみてはいかがでしょうか。薬学部出身でも公務員というイメージを想像できると思いますよ。

まとめ

いかがでしたでしょうか。「薬学部の就職=調剤薬局・病院」というイメージが少し変わったのではないでしょうか。

当サイトでご紹介している、各大学の直近の卒業者進路先を調べてみますと、調剤薬局、企業(製薬系)、病院などが上位を占めていますが、今回ご紹介した進路先のドラッグストアや公務員なども狙い目だと思います。

特にドラッグストア業界は2000年以降、店舗数・売上ともに成長を続けています。ドラッグストアの強みは、医薬品、化粧品、日用雑貨などを取り扱いながら、お客様の健康の指導・相談などのヘルスケアサービスを提供できる点です。これは、日常的にお客さまが自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調はお客さま自身で手当てできるようになる、"セルフメディケーションの実現"を担っているということに繋がります。
また、ドラッグストアは消費者の多様なニーズにこたえる形で、年々規模やサービスを拡大させているため、大手ドラッグストアチェーンの人材確保は今後も続くはずです。

以上のように、就職先のことをよく調べればどんな人材が必要か、今後市場の中でどのように変化していくか、それらが見えればある程度の不安は解消されていくはずです。
薬学部出身者の強みを活かすためには、まず学生自身の適正能力を知り、ご自身に合う企業を調べてから就活をスタートさせるべきです。確かな情報を手に入れれば迷うことはないと思いますので、前向きに就職活動を頑張りましょう。

管理人は現役の薬剤師

当サイトの管理人

薬学部を卒業後、薬剤師として5年間働くが職場に馴染めず、体調を崩して退職。約1年間の自宅療養の後、薬剤師として復帰。自分と同じように薬剤師復帰を目指す人や、薬剤師になりたい学生・受験生を応援するべく情報を提供してます!

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