薬剤師を志望する薬学部の学生として、避けて通れないのが薬学共用試験。この薬学共用試験は、日本全国の薬科系大学で共通して行われる試験です。簡単に説明すると、CBTとOSCEに分けられ、CBTは知識を問う試験・OSCEは技能や態度を問う試験という分け方がなされています。詳細については、このページ下部で説明しておりますので、詳しく知りたい方は是非ともそちらを参照してください。
各大学が、どの程度合格者を出しているのか、調査当時のものになりますので、あくまで参考程度になりますが、ご覧下さい。
東京理科大学薬学部 | ||||
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合格率が高い試験とはいえ、1人残らず合格というのはある種の離れ業でしょう。最難関クラスの大学だけあって、内部の教育システムも学生の質も非常に高いということだと思います。もちろん、全部の学生が受験しているとは限りませんが、やはりネームバリュー、実力ともに押しも押されもせぬ東京理科大、というところでしょうか。ぜひ、オープンキャンパスなどで詳しく確認してみると良いでしょう。 |
慶應義塾大学薬学部 | ||||
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私立薬学部でトップの偏差値を誇る慶應大も、やはり東京理科大と双璧をなすようですね、まったく問題はないといえるでしょう。ちなみに慶大薬学部は2006年に、慶應大が共立薬科大学という薬学の単科大学を吸収合併する形で誕生した学部です。とはいえ、もう卒業生、薬剤師も輩出し、立派な慶應ブランドの一翼を担います。充実したキャンパスライフが送れることでしょう。 |
横浜薬科大学 | ||||
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設立から間もないために、まだ偏差値的な評価が伴っていない横浜薬科大学ですが、教育の質は悪くないようです。学力的には中程度の学生が多い大学ながら、しっかりとした合格者を出す年もあるようですね。単純に合格者数の多少だけで判断することは進路の決定に際して早計かもしれませんが、これから5年後、10年後には、もしかすると難関大の仲間入りを果たしているかもしれませんよ。 |
高崎健康福祉大学薬学部 | ||||
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全国的に名前が知れ渡っている大学ではありませんが、きちんと合格者数を出していますね。薬学部内部での教育レベルは、知名度や偏差値と比例する大学ばかりではない、ということかもしれません。受験人数が少ないと感じる人もいるでしょうが、ここは元々が小規模な大学です。募集人数と比べてみても、恐らくほぼ全員が共用試験を受験していると考えて差し支えないでしょう。 |
薬学部在学中に行われる薬学共用試験。これは、薬学部学生が将来薬剤師となった際に必要になる知識・技能が習得できているかを計る試験として全国の薬学部・薬科大学に共通で行われています。ですから、どこの大学に通っていたとしても、この共用試験のレベル・内容は同じということになります。
CBTはコンピュータを用いた多肢選択式の試験で、310問が出題されます。問題はコンピュータによってランダムに出題され、個々の受験者によって別々の問題が出題されるようになっています。OSCEは、実際に薬剤師が行う調剤・処方箋への対応といった技能を確かめる試験です。模擬患者を用いて、実践的な対応力を試験する本格的なテストといえるでしょう。
ちなみに4年次で共用試験2科目ともに合格しないと、5年次で実習に進むことが出来ません。これは、まだ薬剤師免許を持たない学生が臨床の現場で実習を行うために必ず合格しなければならない試験とされており、このテストに合格することは非常に重要です。(逆から言うと、この試験に落ちるようでは留年確定ということです)いずれも、特定非営利活動法人(NPO)である薬学共用試験センターによって運営されています。
いかがだったでしょうか?
偏差値・知名度も、もちろん重視をした上で、進学後の学生生活の充実にも目を向け、在学中の6年間を有意義に学べる大学を選んで頂けたら幸いです(※偏差値を重視している方は『
学科別で確認!関東圏の私大薬学部の偏差値』をご参考にしてみてください)。
そして、なんとしても4年次のうちに薬学共用試験をパスし、臨床実習に進んでください。確かに大変だと思います。ですが、患者さんの命に関わる仕事を目指すのですから、他の学部を選んだ人たちよりも大変で当たり前です。最終的には薬剤師の資格を取得して、大学6年間を思い出した時に心から笑えるよう頑張ってください。なお、今年行われた薬剤師国家試験の結果を知りたい方は『最新版!薬剤師国家試験の合格率一覧はこちら』をご覧ください。
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